新卒で長期休職、復帰したら手取り12万になった

ホワイト企業、事務職、残業月10時間以下、手取り12万。

家賃8万、光熱費、食費、日用品、たまの交際費で、質素に生活したとて収支マイナスだ。

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大学4年の冬、整形外科を受診した。

歩行中痛みを感じるようになったからだ。

結果は先天性の股関節の病気が発覚。

将来人工機器置換手術をする必要があるが、現時点ではロキソニンで手を打つのが妥当とのことだった。

うっすら抱いている人生への絶望感が、より濃度を帯びてひとまわり大きくなった。

痛み止め生活を続けるも効果が感じられなくなったため、セカンドオピニオンにいった。

もう少し効く薬がないか、改善策がないか問うために受診したが先生から勧められたのは手術だった。

「いや～まじか、このタイミングで？」

そうですか、ええ、はい、と説明に適当な相槌を打ちながら頭の中では困惑していた。

なぜなら、数日後に入社を控えていたからだ。

入社して即手術のため休職する新入社員なんぞ、お荷物以外の何物でもないな

クビになるだろうな

同期から大幅な遅れ

というか片脚の手術だと思いきや両脚の手術か

両脚の手術ってなんだよ

クビになって収入もなくて、どうやって生きていく？

つーか脚痛いな

仕事がはいってこない、上司に相談ができず焦燥感と恐怖が募る

自分が雑魚すぎる

思考がぐるぐる回った。自分の体を恨んだ。

遺伝の可能性が高いと言われたが、親のことは恨みたくなかった。謝られたくもなかった。悲しませたくなかった。

どうしたらいいかわからなかった。

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入社して数か月がたった。痛み止めをもらいながらだましだまし過ごしていたが、職場に入院の相談ができたか確認された。していなかった。しなきゃいけないとも思った。

翌日、上司に相談した。

とんとん拍子で手続きが進み、休職の許可が下りた。

入院、手術、リハビリ…完治とはならなかったが9ヶ月の休職を経て復帰した。

9時から17時のフルタイムで働いた。

一から頑張る意思を持ち働いた。

給料日に振込額を見た。12万円台だった。

勤務形態に制限がかかっている（残業ができない）から仕方のないことだと受け入れた。続けさせてもらえるだけありがたいと思った。クビではないだけありがたいと思った。しょうがないことだと言い聞かせた。

数か月後の産業医面談を経て制限が緩和された。給料も上がると思っていた。

12万円台だった。

新入社員として働いていた数か月より4万円ほど低い。

フルタイムで働いているのに？病院にも行けず働いてきた半年間は何だったのかわからなくなった。知らないだけで雇用形態が障害者勤務なのではないか、などといろんな理由を考えた。考えても考えても、調べてもわからなかった。

上司に相談して調べてもらった。障害者勤務ではなく、昨年の業務評価ができないためすべて最低ランクでの雇用であるとのことだった。

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長期休職したらハンデがある、理解していたつもりだったが大ダメージを受けた。

完治していない状態で必死になって復帰し働いた自分は何だったのだろう。

こんなことなら、、完治するまで療養しておけばよかった。

新卒より給料低くなることってあるんだ。

お客様のもしものための保障を目的とした企業で働いていて、従業員の生活は守ってくれないんだな。

まあでも全部、自分のせいか。